成城学園同窓会公式ホームページ>>成城学園へ

 

 

 

 

 

境新一(現教員)編著
2020年2月28日 中央経済社
定価:3,400円+税
ISBN 978-4-502-33501-3

A5版・300頁
(帯キャッチ) 地域に根ざした物語が「感動」という新たな生命(いのち)を吹き込む!

◎本書は「2019年度成城大学科学研究費助成事業等間接経費による研究支援プロジェクト/研究成果の公表(出版等助成)支援」を受けております。

*目次
第Ⅰ部 理論編 耕す 植える 育む
第1章 農業を取り巻く環境
第2章 アグリ・ベンチャーの意義と役割
第3章 サイエンス,アート,五感,物語創造とアグリ・アートの提起
第4章 価値創造とプロデュース:アグリ・アートにおけるプロデューサーの役割
第5章 アグリビジネスを取り巻く制約を解き放つには

第Ⅱ部 事例編 実る 摘む 味わう
第6章 アグリビジネスにおける新たな人材活用戦略
第7章 農産物に関わる品種改良の新技術と検証
第8章 技術とベンチャー経営による新たな展開事例
第9章 地域ブランド化の事例
第10章 アグリ・アートの展開:長野県における地域活性化と品種改良の事例研究
第11章 おわにり 結論ならびに課題と展望

*はじめに(巻頭言 より)
2013年に刊行された拙書『アグリ・ベンチャー』では,総合産業として時代の先端をいく新たな農業,すなわちアグリ・ベンチャー(agri-venture)をプロデュースすることの意義が強調された。当該書籍はお陰様で時代の要請ともあいまって増刷を重ねることとなった。
これに対して,本書は,いわばその後継書となるものであり,農業(アグリ)ならびにアグリビジネスをサイエンスとアートを中心に総合的にとらえ,アグリ・アート(agri-arts)と名付けることとした。そして農業をサイエンスとアートによって創造され,プロデュースされる物語ととらえ,特にサイエンスに影響を与えるアートの役割,意義について検討を試みた。
本書では,農業を科学と技術,芸術/作品,多様な表現ならびに価値創造などの点で総合的にとらえ,サイエンスの側面(人文科学・社会科学・自然科学),アートの側面(人間の手による表現方法,芸術/作品,技術・技)を中心に,五感(脳,心理)と価値(感動,技の教育・伝承)創造,物語(遊・休・知・美)創造,地域(グローバル&ローカルなコミュニティ)創造,そしてビジネスの側面(商品・サービス)と価値(利益)創造を相互に関連させて理論的,実証的に研究し,実践することを提案したい。本書ではこれを「アグリ・アート」と名付けることとした。これからの農業は,サイエンスとアートの両面から総合的にプロデュースすることが求められ,そのために地域にそった大きな物語を創造できる能力が不可欠となる。  (境)